葉酸サプリはいつからいつまで飲むべき?妊活中から必要?

  • 葉酸サプリは妊娠中から産後まで必要
  • 葉酸サプリを無償で配布している自治体の事例を紹介
  • つわりで葉酸サプリが飲めないときの対策は?

妊活・妊娠中に必要だと言われている栄養素のひとつが「葉酸(ようさん)」です。

「葉酸はママ/プレママにとって葉酸サプリはおすすめらしい」と認識していても、具体的にいつからいつまで飲めばいいのか分からないという方は多いでしょう。

はじめての妊娠は分からないことだらけで、葉酸について考える時間的余裕を持てない方もいるかもしれません。

しかし葉酸は赤ちゃんや母体にとって重要な栄養のため、しっかり摂取できるよう準備しておくことがおすすめです。

本記事では、葉酸サプリを摂取したほうが良い時期やポイントつわりでサプリメントが飲めないときの対処方法などを解説しています。

妊活生活や妊娠生活をすこやかに過ごしたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

目次

葉酸サプリはいつからいつまで飲むべき?

葉酸サプリは、妊娠前(妊活中)から産後(授乳期)まで、長期的に必要です。

厚生労働省の資料によると「妊娠の1か月前」から、葉酸(葉酸サプリ)を摂取することが推奨されています。

ただし葉酸サプリを摂取しなかった場合でも、かならず身体に悪影響が出るわけではないため、その点は誤解しないようにしましょう。

葉酸は食事からも摂取できますが、より確実に栄養を補給するためにはサプリメントの活用が有効といえます。

葉酸はアスパラガス・ホウレンソウ・オレンジなどの食品に含まれていますが、食品からの摂取だけでは足りない人も多くいます

参照:お母さんになるあなたと周りの人たちへ│令和5年最新版(内閣府/食品安全委員会)

参照:e‐ヘルスネット(厚生労働省)

葉酸サプリの役割を時期別に解説

葉酸サプリは妊娠前後の広範囲で必要であると前述しましたが、それぞれの時期によって目的が少しだけ異なります。

以下では、葉酸サプリを摂取する目的を時期別にまとめました。

妊活中・妊娠初期

葉酸には細胞分裂やDNAの合成をサポートする役割があり、胎児の脳や脊髄をつくる際に欠かせない栄養素です。

厚生労働省の資料では、妊娠を希望する1か月から妊娠初期頃までは、1日当たり400 µg の葉酸をサプリメントや健康食品などから摂取することが推奨されています。※μg(マイクログラム)は、1mgの1/1,000の単位

通常の食事からの推奨量は1日あたり240 µgとなっているため、合計で約640μg/1日の葉酸を摂取できるとよいでしょう。

なお、サプリメントのみで640μgの葉酸を摂るのではなく、食事からの摂取もあわせて必要であることを把握しておいてください。

受胎前後に十分な葉酸を摂ると、赤ちゃんの神経管閉鎖障害の予防に有効だというデータがあります。妊娠初期の胎児が成長する段階において、とくに必要となる栄養素だといえるでしょう。

しかし妊娠前や妊娠中に葉酸を多く摂取したからといって、すべての病気や障害を避けられるわけではありません。

妊娠中期~後期

葉酸には赤血球をつくるはたらきがあり「造血のビタミン」と呼ばれることもあるそうです。

赤血球の役割は、肺で取り込んだ新鮮な酸素を全身に届けることです。

赤血球が減少すると血中のヘモグロビン値が低下し、貧血状態になってしまうおそれがあるでしょう。

産後・授乳中

葉酸は、産後や授乳中のお母さんにとっても大切な栄養素です。

前述のとおり、葉酸には赤血球をつくるはたらきがあるため、母乳(血液)が必要な授乳期の方にとって葉酸は欠かせません。

また葉酸は、セロトニンやドーパミンの生成をサポートしてくれる効果も期待できます。

これらの物質は自律神経を整える作用があるため、産後で疲れている心身をすこやかに保ちやすくなるでしょう。

葉酸には細胞分裂をサポートする力もあると言われているので、産後でダメージを受けた子宮の回復にも効果が期待できます

葉酸サプリの摂取は多くの自治体が推奨している

葉酸サプリは妊娠中の方に必要であると広く認知されはじめており、妊婦さんに向けて「葉酸サプリの配布」を実行している自治体があります。

ここでは一例として、3つの自治体の取り組みを紹介します。

広島県の葉酸サプリ配布事業

広島県府中市では、2023年(令和5年)7月から「妊娠を希望する女性」と「妊婦さん」に向けて、葉酸サプリを無料で配布しています。

妊娠前の段階における葉酸の大切さを周知するための資料が用意されており、多くの女性に葉酸サプリを活用してもらいたいという想いが伝わるプロジェクトです。

参考資料:葉酸は「妊娠してから」ではなく「妊娠まえから」 (PDFファイル: 1.9MB)

広島県府中市の葉酸サプリ事業案内ページ:葉酸配付事業を開始します

福島県の葉酸サプリ配布事業

福島県福島市では「婚姻届けを出された方で今後妊娠を希望する方」に葉酸サプリを無償で配布しています。

また、母子手帳の交付時にはすべての妊婦さんに葉酸サプリを配布しているそうです。

母子手帳の手続き時に一緒に渡してくれるシステムは、妊婦さんの手間がなくありがたい仕組みですね。

福島県福島市の葉酸サプリ事業案内ページ:えがお赤ちゃん葉酸プロジェクト ~福島市×大塚製薬 プレコンセプションケア事業~

岩手県の葉酸サプリ配布事業

岩手県二戸市では、これから妊娠を希望する方と妊婦さんに、葉酸サプリを無料で提供しています。

提供している葉酸サプリは地元企業が製造に携わっているものだそうで、地域が連携して事業に取り組んでいる良い施策例だといえるでしょう。

岩手県二戸市の葉酸サプリ事業案内ページ:妊娠・出産・子育てに関する相談および葉酸サプリの提供について

葉酸が足りないとどうなるの?

葉酸が不足すると、胎児の成長に影響を与えるおそれがあります。

葉酸には神経管閉鎖障害の発症を避ける可能性があるため、できるだけ摂取したほうがよいでしょう。

また、妊婦さんに葉酸が足りない状態が続くと、貧血を起こすおそれや、口内炎や皮膚異常などのトラブルが生じることも考えられます。

葉酸を定期的に食品から摂取するのが難しいときは、サプリメントを活用することがおすすめです。

葉酸サプリを摂取するデメリットはある?

葉酸サプリを過剰に摂取した場合、吐き気や下痢、じんましんなどの症状が出ることがあります。

しかし、適量を守って摂取している場合は、基本的にはデメリットはありません。

葉酸サプリを摂取しないことで生じるデメリットもあるため、よく理解したうえで取り入れましょう。

葉酸サプリの適切な摂取量が不明な方は、医療専門家の指導を受けることもおすすめです

葉酸サプリが苦手(飲めない)ときはどうすればいい?

結論として、葉酸サプリがどうしても飲めない場合、無理に摂取しなくても大丈夫です。

葉酸サプリは胎児の成長に重要な栄養素のため、摂取したほうがいいのは間違いありません。

しかし、つわりや体質によって「サプリメントがどうしても飲み込めない」という方もいます。

無理に飲もうとすると妊娠生活のストレスになってしまうため、このような場合は「飲まない」という選択肢もやむを得ません。

葉酸サプリには多くの種類があるため、いろいろな商品を試してみることが解決策のひとつです。

錠剤の大きさやニオイなど、自分好みのものを見つけると摂取しやすくなるでしょう。

葉酸は大事な栄養素なので、できれば摂取したほうがよいですが、妊娠中はストレスをためないことも大切です

葉酸サプリはどこで買えるの?

葉酸サプリは、ドラッグストアや量販店で購入できることが多いでしょう。

ただし実店舗はラインナップが少ないこともあるため、いろいろ比較して選びたい方はオンラインショッピングがおすすめです。

特に公式サイトでは、定期購入をすることで実店舗よりも大幅に安い金額で葉酸サプリを購入できることもあります。

当サイトではおすすめの葉酸サプリを比較している記事があるので、葉酸サプリの購入を検討している方は参考にしてくださいね。

まとめ丨葉酸サプリはいつからいつまで飲むべき?

葉酸サプリは、妊娠を希望する段階から産後まで活躍してくれます。

胎児の成長に関わる栄養素であるため、妊娠前や妊娠初期の方はとくに積極的に摂取しましょう。

いざというときに慌てないように、葉酸サプリは早めにチェックしておくことがおすすめです。

葉酸は妊婦さんに限らず、すべての人にとって必要な栄養素のため、日頃から摂取する習慣をつけておくとよいでしょう。

葉酸サプリは男性の健康管理にも良い影響を与えるため、家族で共用するのもおすすめです

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