この記事は「#AGAのウソホント」シリーズの第35回です。 よくある薄毛の疑問を、診療ガイドラインや研究、公的機関の情報を参考に、できるだけわかりやすく解説しています。
※本記事は、公的な診療ガイドラインおよび公表されている研究を参照して執筆しています。参考文献・参考情報は最後にまとめて掲載しています。
「最近、抜け毛が増えた気がする……」
特に季節の変わり目になると、シャンプーのときに髪が多く抜ける、枕につく抜け毛が増えた、排水口にたまる髪が気になる、という人もいるでしょう。
そこで気になるのが、「季節によって抜け毛は本当に増えるの?」という疑問です。
結論から言うと、季節によって抜け毛が増えるように感じたり、実際に増加することはあります。ただし、何でも「季節のせい」で済ませてしまうのは注意が必要です。
この記事では、抜け毛が増えやすい季節、秋に抜け毛が増えると言われる理由、季節の変わり目の抜け毛、AGAとの見分け方をわかりやすく解説します。
- 抜け毛が増えやすい季節はいつか
- 秋に抜け毛が増えると言われる理由
- 季節の変わり目の抜け毛の考え方
- 季節性の抜け毛とAGAの見分け方
結論|季節によって抜け毛が増えることはある

季節による変化で抜け毛が増えることは、実際にあります。特に秋に抜け毛を気にする人が多いとされています。
ただし、これには個人差があり、「秋だから必ず抜け毛が増える」と言い切れるものでもありません。人にも季節による抜け毛の変動が見られることがありますが、すべての抜け毛を季節だけで説明できるわけではないという点が、この記事の重要なポイントです。
抜け毛が多い季節はいつ?秋に増えると言われる理由

ここがこの記事のメインパートです。
秋に抜け毛が増えたと感じる人が多い理由
英国で行われた研究では、健康な男性を対象に18ヶ月間追跡したところ、抜け毛の本数が8〜9月にピークを迎え、1日あたりの本数が冬の2倍以上になったと報告されています。
同様に、抜け毛を訴える女性を対象にした別の研究でも、休止期の髪の割合が夏に高くなる傾向が確認されています。これらの変動の背景には、日照時間の変化が体内のホルモンや神経系を介して毛周期に影響している可能性が指摘されています。
「夏の紫外線や汗・皮脂による頭皮環境の乱れ」が理由として語られることもありますが、これを直接裏付ける確実な研究は確認できておらず、あくまで一般的に言われている説のひとつとして捉えるのが適切です。
抜け毛の季節グラフを見ると秋だけではない?
季節ごとの研究データを見ると、抜け毛の量は1年を通してまったく同じというわけではなく、緩やかな波があることがわかります。
ただし、こうした季節による一般的な傾向と、個人の抜け毛の原因は別のものです。グラフ上の傾向だけを見て、「自分の抜け毛も季節のせいだ」と単純に判断しないようにしましょう。
季節の変わり目に抜け毛が増えるのは普通?

一時的な抜け毛の増加なら様子を見るケースもある
一時的に抜け毛が増えた、数週間から短期間の変化だった、髪全体から均等に抜けているように感じる——こうした場合は、季節の変わり目による一時的な変化であるケースも考えられます。
ただし、自己判断だけで安心してしまうのは注意が必要です。
抜け毛の本数だけではAGAかどうか判断できない
ここはAGAブログとして重要なポイントです。抜け毛が多いからといって、それがそのままAGAとは限りません。
逆に、抜け毛の本数がそれほど多くなくても、AGAが進行している場合もあります。
大切なのは本数だけでなく、どこから抜けているか、髪の状態に変化がないかを見ることです。具体的に確認したいポイントは、次の章で詳しく紹介します。
季節の抜け毛?AGA?見分けるための3つのチェックポイント

この記事の最重要パートです。季節性の一時的な抜け毛と、AGAによる進行性の変化を見分けるために、次の3つを確認してみましょう。
①生え際が後退していないか
季節性の一時的な抜け毛とは別に、M字部分が後退している、生え際が以前より上がっている、といった変化がある場合は注意したいポイントです。
②頭頂部の地肌が目立ってきていないか
つむじ周辺や頭頂部の変化もチェックしましょう。「抜け毛の量」だけでなく、見た目の変化を見ることが大切です。
③髪の毛が細くなっていないか
AGAでは、毛が徐々に細く短くなる「軟毛化」と呼ばれる変化が見られることがあります。以前より髪にコシがない、ボリュームが出ない、細い毛が増えた、という変化が続いている場合は注意しましょう。
「1つ当てはまったらAGA」というものではありません。ただ、こうした変化が複数、しかも継続的に見られる場合は、季節のせいと決めつけず、一度状態を確認してみることをおすすめします。
男性の抜け毛は季節だけが原因とは限らない

男性の場合、抜け毛の原因として、AGA、頭皮環境、生活習慣、ストレス、そのほかの要因などが考えられます。
そのため、「秋だから抜け毛が増えただけ」と決めつけるのは危険です。特に、毎年同じ時期だけ増えるのではなく、抜け毛や薄毛が継続的に進行している場合は、季節以外の原因も考える必要があります。
抜け毛が増えたときにやるべきこと

あなたがすぐ実践できる内容を紹介します。
生活習慣を整える
睡眠、食生活、過度なストレスの回避、頭皮を清潔に保つことなど、基本的な生活習慣を整えることが大切です。
頭皮を刺激しすぎない
抜け毛が気になるからといって、ゴシゴシ洗う、強く頭皮マッサージする、何度もシャンプーするといった行為はおすすめできません。かえって頭皮への負担になることがあります。
数週間〜数か月、変化を記録する
おすすめなのが、定期的に同じ条件で写真を撮ることです。生え際、頭頂部、つむじなどを記録しておくと、感覚だけでは分からない変化に気づきやすくなります。
抜け毛と季節に関するよくある質問
まとめ|季節による抜け毛はある。でも「季節のせい」と決めつけない
この記事のポイントを整理します。
- 季節によって抜け毛が増えることはある
- 特に秋は抜け毛を気にする人が多い
- 季節の変わり目に一時的な変化が起こることもある
- ただし、抜け毛の本数だけではAGAか判断できない
- 生え際・頭頂部・髪の細さも重要
- 変化が続く場合は「季節のせい」と決めつけない
「抜け毛が増えた=すぐAGA」ではありません。しかし「季節のせい」と思い込んで、本当の変化を見逃すのも避けたいところです。
「#AGAのウソホント」シリーズでは、このほかにも身近な薄毛の疑問について解説しています。あわせてご覧ください。
👨💼 40代サラリーマンのAGA治療体験記ブログまとめ
私のAGA治療の全記録は以下のブログでまとめています。これから治療を始める方はぜひ順に読んで参考にしてください。
参考文献・参考情報
- 日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
- Randall, V. A., & Ebling, F. J. (1991). Seasonal changes in human hair growth. British Journal of Dermatology, 124(2), 146–151.
- Kunz, M., Seifert, B., & Trüeb, R. M. (2009). Seasonality of hair shedding in healthy women complaining of hair loss. Dermatology, 219(2), 105–110.
- Hsiang, N., et al. (2018). Seasonality of hair loss: a time series analysis of Google Trends data 2004–2016. British Journal of Dermatology.
- NCBI Bookshelf「StatPearls: Anatomy, Hair Follicle」
※本記事は、公的な診療ガイドラインおよび公表されている研究を参照して執筆しています。個別の症状や治療については、必ず医療機関にご相談ください。

