この記事は「#AGAのウソホント」シリーズの第29回です。 よくある薄毛の疑問を、診療ガイドラインや研究、公的機関の情報を参考に、できるだけわかりやすく解説しています。
※本記事は、公的な診療ガイドラインおよび公表されている研究を参照して執筆しています。参考文献・参考情報は最後にまとめて掲載しています。
「髪を結んでいるとハゲるって本当?」
髪が長い人や、毎日髪を結ぶ人なら、一度は気になったことがあるかもしれません。
結論からいうと、髪を結ぶこと自体が直接AGAなどの薄毛を引き起こすわけではありません。
ただし、髪を強く引っ張る髪型を長期間続けると、頭皮や毛根に負担がかかり、髪のトラブルにつながることがあります。
この記事では、髪を結ぶことと薄毛の関係、注意したい結び方、髪や頭皮への負担を減らすポイントをわかりやすく解説します。
- 髪を結ぶことが薄毛の原因になるのか
- 髪を強く結ぶとなぜ薄毛につながることがあるのか
- 特に注意したい髪型
- 髪を結ぶときに気をつけたいポイント
- 髪を結ぶこととAGAの関係
結論|髪を結ぶだけでハゲるわけではない

まず、検索者が一番知りたい答えをお伝えします。
髪を結ぶこと自体が薄毛の直接的な原因ではない
髪を結んでいるからといって、それだけでハゲるわけではありません。普通に髪を結ぶこと自体を過度に心配する必要はなく、AGAなどの男性型脱毛症とは分けて考える必要があります。
ただし「強く引っ張る」髪型には注意
ここが今回の記事の重要なポイントです。問題は「結ぶこと」よりも、「強く・長時間引っ張り続けること」にあります。詳しくは次の章で解説します。
髪を強く結ぶと、なぜ薄毛につながることがある?

髪を引っ張ることで頭皮や毛根に負担がかかる
髪を強く同じ方向へ引っ張った状態を長時間続けると、頭皮や毛根に負担がかかることがあります。
繰り返し負担がかかると、髪のトラブルにつながることがある
強い牽引(けんいん、引っ張る力)を長期間繰り返すことは、「牽引性脱毛症」と呼ばれる脱毛につながることがあるとされています。
米国皮膚科学会(AAD)も、きつく引っ張ったポニーテールやお団子、編み込み、ヘアエクステンションなどが、このタイプの脱毛の原因になりうると説明しています。
AGAとは原因が違う
ここは重要なポイントです。牽引による脱毛とAGAは、同じものではありません。
牽引性脱毛症は物理的に髪が引っ張られることが原因であるのに対し、AGAは主に男性ホルモンと遺伝的要因が関係しているとされています。詳しくは後の章で比較して解説します。
特に注意したい髪型は?

具体的にイメージしやすいよう、注意したい髪型を紹介します。「この髪型なら必ずハゲる」というものではなく、「強く引っ張る」「長時間続ける」「繰り返す」という条件がそろったときに負担が大きくなりやすい、という前提で見てみましょう。
髪を伸ばして強く結ぶスタイル
髪を伸ばしてハーフアップや小さめのポニーテールにしている男性も増えていますが、根元から強く引っ張って結ぶと、生え際や頭皮に継続的な負担がかかりやすくなります。
きつく締めたヘアゴムやヘアバンドを長時間使う
トレーニングや作業のときにヘアゴムやヘアバンドできつく髪をまとめ、そのまま長時間過ごす場合も、負担がかかりやすい状況のひとつです。
毎日同じ位置で強く結ぶ髪型
同じ場所を毎日強く引っ張り続けると、その部分に負担が蓄積しやすくなります。
増毛エクステやウィッグで髪に重さがかかる場合
男性用の増毛エクステやウィッグなどで髪に重さが加わる場合も、毛根への負担が大きくなりやすいとされています。
髪を結ぶときに気をつけたい4つのポイント

ここからは実用的な内容です。
①きつく結びすぎない
「頭皮が引っ張られて痛い」と感じるくらいきつく結んでいる場合は、結び方を見直しましょう。痛みは、髪型がきつすぎるサインのひとつとされています。
②同じ場所ばかり引っ張らない
毎回同じ位置で強く結ぶことは避け、結ぶ位置を変えるなどして、負担が一箇所に集中しないようにしましょう。
③長時間結びっぱなしにしない
可能なときは髪を下ろして、頭皮への負担を減らす時間をつくりましょう。
④髪をほどくときも強く引っ張らない
ゴムやヘアアクセサリーを無理に外そうとすると、髪や頭皮に負担がかかることがあります。ほどくときもやさしく扱いましょう。
髪を結んでいて「ちょっと危ないかも」と感じるサイン
牽引による負担が大きくなっているときには、次のようなサインが出ることがあります。
結んでいる部分が痛い
結んでいる間、頭皮に痛みを感じる場合は、きつく結びすぎているサインの可能性があります。
頭皮が引っ張られる感じがする
結んだあとも頭皮の突っ張り感やヒリヒリした感じが続く場合は、負担が大きい可能性があります。
結んでいた部分の髪が切れやすい
結び目の部分の髪が、以前より切れやすくなっていないか確認してみましょう。
同じ場所の髪が薄くなってきたように感じる
いつも結んでいる部分の髪だけが、局所的に薄くなってきたように感じる場合も注意したいサインです。
「1つ当てはまったら脱毛症」というわけではありません。ただ、こうしたサインが続く場合は、結び方や頻度を見直すきっかけにしましょう。
髪を結ぶのをやめれば薄毛は治る?

原因が牽引によるものなら負担を減らすことが重要
牽引性脱毛症は、早期であれば、原因となっている髪型をやめたり、負担を減らしたりすることで改善が期待できるとされています。
すべての薄毛が髪型のせいとは限らない
一方で、すべての薄毛が髪を結ぶことによって起こるわけではありません。特にAGAなど別の原因がある場合、髪を結ばなくなっただけで解決するとは限りません。
髪を結ぶこととAGAは関係ある?
シリーズのテーマであるAGAとの関係を整理しておきましょう。
AGAは髪を結ぶことが原因で起こるわけではない
AGAは、男性ホルモン(DHT)と遺伝的要因によって、主に生え際や頭頂部を中心に進行する脱毛症です。髪を結ぶことそのものが原因になるわけではありません。
AGAと牽引性脱毛症は原因が異なる
両者の違いを簡単に整理すると、次のようになります。
| AGA | 牽引性脱毛症 | |
|---|---|---|
| 主な原因 | 男性ホルモン(DHT)・遺伝的要因 | 髪を引っ張る物理的な負担 |
| きっかけ | 遺伝的な素因など | きつく結ぶ・引っ張るなど |
| 主な特徴が出やすい部分 | 生え際・頭頂部など | 引っ張られている部分(結び目周辺など) |
「髪を結んでいるからAGAになった」とは考えない
髪を結ぶ習慣があるからといって、それがAGAの原因になっているとは考えられません。両者は別の原因によって起こる、別のタイプの脱毛です。
髪を結ぶ人は薄毛になりやすい?

髪を結ぶ習慣だけで薄毛になりやすいとは言えない
髪を結ぶこと自体は、日常的な習慣のひとつです。結ぶ習慣があるというだけで、薄毛になりやすいとは言えません。
重要なのは結び方と負担の大きさ
大切なのは、結ぶかどうかよりも、どのくらいきつく結んでいるか、どのくらい長時間・頻繁に負担をかけているかです。
髪全体の変化もチェックする
髪型による負担だけでなく、髪全体の変化にも目を向けておきましょう。
- 髪が細くなった(詳しくは「髪が細いとハゲるって本当?」の記事で解説しています)
- 生え際が変化した
- 頭頂部が薄くなった
- 抜け毛が以前より増えた(詳しくは「抜け毛は1日100本までなら大丈夫って本当?」の記事で解説しています)
こうした変化が気になる場合は、皮膚科やAGAを診療する医療機関に相談することも一つの選択肢です。
早めに専門医へ相談したい方へ AGAは進行性の脱毛症であるため、気になるサインがあれば早めに専門クリニックへ相談することが大切です。最近では、通院の手間が少ないオンライン診療を選ぶ方も増えています。料金や特徴を比較しながら検討したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
髪を結ぶとハゲる?よくある質問
まとめ|髪を結ぶ=ハゲるではない。でも強く引っ張る髪型には注意
この記事のポイントを整理します。
- 髪を結ぶだけでハゲるわけではない
- 注意したいのは髪を強く引っ張ること
- 強い牽引を長期間繰り返すと、牽引性脱毛症につながることがある
- きつく結びすぎないことが大切
- 同じ場所に負担を集中させない
- AGAと牽引性脱毛症は原因が異なる
- 髪型だけでなく、髪全体の変化も確認する
「髪を結ぶ=ハゲる」と心配しすぎる必要はありません。ただし、髪が引っ張られて痛いほどきつく結んでいるなら、結び方を見直してみましょう。
「#AGAのウソホント」シリーズでは、このほかにも身近な薄毛の疑問について解説しています。あわせてご覧ください。
- 分け目をいつも同じにするとハゲるって本当?薄毛との関係を解説
- 抜け毛は1日100本までなら大丈夫って本当?
- 髪が細いとハゲるって本当?薄毛との関係を解説
- シャンプーするとハゲるって本当?抜け毛が増える原因と正しい洗い方を解説
👨💼 40代サラリーマンのAGA治療体験記ブログまとめ
私のAGA治療の全記録は以下のブログでまとめています。これから治療を始める方はぜひ順に読んで参考にしてください。
参考文献・参考情報
- 日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
- American Academy of Dermatology「Hairstyles that pull can lead to hair loss」
※本記事は、公的な診療ガイドラインおよび公表されている研究を参照して執筆しています。個別の症状や治療については、必ず医療機関にご相談ください。

