白髪染めするとハゲるって本当?薄毛との関係や頭皮への影響を解説

白髪染めするとはげる?

この記事は「#AGAのウソホント」シリーズの第13回です。 よくある薄毛の疑問を、診療ガイドラインや研究、公的機関の情報を参考に、できるだけわかりやすく解説しています。

※本記事は、公的な診療ガイドラインおよび公表されている研究を参照して執筆しています。参考文献・参考情報は最後にまとめて掲載しています。

「白髪染めをするとハゲるって本当?」「染め続けると薄毛になるの?」「AGAが気になるけど白髪染めはしても大丈夫?」——このような疑問を持つ方は多いでしょう。

結論から言うと、白髪染めだけでAGAや薄毛になるという科学的な根拠は確認されていません。ただし、白髪染めは髪や頭皮に負担をかけることがあるため、施術方法やアフターケアが大切です。この記事では、白髪染めと薄毛の関係について、現在わかっている知見をもとにわかりやすく解説します。

この記事で分かること
  • 白髪染めでハゲるというのは本当か
  • なぜ「白髪染めでハゲる」と言われるのか
  • 白髪染めが髪や頭皮に与える影響
  • AGAや薄毛が気になる人でも白髪染めはできるか
  • 白髪染め後に髪や頭皮を守るポイント
    目次

    白髪染めするとハゲるって本当?【結論】

    先に結論をお伝えします。白髪染めだけでAGAや薄毛になるという科学的な根拠は確認されていません。ただし、白髪染めは髪や頭皮に負担をかけることがあり、その具体的な内容は後の章で詳しく解説します。

    なぜ「白髪染めでハゲる」と言われるの?

    白髪染めとAGAや薄毛を結びつける科学的な根拠がないにもかかわらず、「白髪染めでハゲる」というイメージが広まっているのはなぜでしょうか。

    髪が傷んでボリュームが減ったように見える

    白髪染めは、通常のヘアカラーと同様にアルカリ剤と過酸化水素を使って髪の内部に色素を定着させる仕組みになっています。そのため、施術後にパサつきやハリ・コシの低下、切れ毛といった変化を感じる方は少なくありません。こうした「髪が傷んでボリュームが減った」という体感が、「薄毛が進んでいる」という印象と結びつきやすいと考えられます。

    抜け毛と切れ毛を混同している

    髪の毛が減ったように感じる原因として、実際には「抜け毛」ではなく「切れ毛」であるケースも少なくありません。抜け毛は毛根がついた状態で根元から抜け落ちるのに対し、切れ毛は髪の毛の途中で断裂し、毛根がついていないという違いがあります。白髪染めによるダメージで切れ毛が増えると、実際にはAGAが進行しているわけではなくても、「髪が減った=薄毛が進んだ」と感じやすくなります。

    年齢による薄毛の進行と重なりやすい

    白髪染めを始める年代は、40〜50代が中心です。この年代は、AGAや加齢による薄毛が進行しやすい時期とも重なります。実際に、日本人男性5,372人を対象とした調査では、年齢が上がるほどAGAの進行度が高くなる傾向が確認されています。白髪染めを始めた時期とAGAが進行し始めた時期がたまたま重なることで、「白髪染めをしたから薄毛になった」という思い込みにつながっている場合もあると考えられます。

    白髪染めが髪や頭皮に与える影響

    白髪染めがAGAの直接的な原因になるわけではありませんが、髪や頭皮に一定の影響を与える可能性はあります。

    髪への影響

    白髪染めの多くは、通常のヘアカラーと同じくアルカリ剤で髪のキューティクルを開かせ、過酸化水素で色素の分解と定着を行う酸化染毛剤という仕組みを利用しています。この過程でキューティクルや内部のタンパク質構造に影響が及び、パサつきやハリ・コシの低下が起こりやすくなることが指摘されています。繰り返し染めることで、こうしたダメージが蓄積することもあります。

    頭皮への影響

    白髪染めに含まれるパラフェニレンジアミン(PPD)などの成分は、ヘアカラー製品の中でも頻度の高い接触アレルゲンの一つとされ、頭皮に赤みやかゆみなどの一時的な刺激を引き起こすことがあります。動物実験では、染毛剤に含まれる過酸化水素とアルカリ剤が皮膚炎の主要な原因成分である可能性も報告されています。特に肌が敏感な方は、こうした刺激を感じやすいため、異変を感じた場合は早めのケアを心がけましょう。

    AGAや薄毛が気になる人でも白髪染めはできる?

    AGAや薄毛が気になっている方の中には、「白髪染めをしても大丈夫なのか」と不安に思う方もいるでしょう。

    基本的には可能

    白髪染めそのものがAGAの原因になるという根拠は確認されていないため、頭皮の状態が良好であれば、AGAや薄毛が気になる方でも基本的には白髪染めを楽しむことができます。ただし、頭皮の状態には個人差があるため、施術前の確認が大切です。

    美容室で相談する

    施術前に、頭皮の状態や薄毛が気になっていることを美容師に伝えておくと、頭皮保護オイルの使用や、薬剤が頭皮に直接つかないように塗布する技法(一般に「ゼロテク」などと呼ばれる方法)、刺激の少ない薬剤の使用など、頭皮への負担を抑えた施術方法を提案してもらえる場合があります。

    頭皮トラブルがある場合は控える

    頭皮に炎症や湿疹、強いかゆみなどのトラブルがある場合は、無理に白髪染めを行わず、症状が落ち着くまで施術を控えることをおすすめします。気になる症状がある場合は、美容師や医療機関に相談してから進めましょう。

    白髪染め後に髪と頭皮を守るポイント

    白髪染めによる髪や頭皮への負担をできるだけ抑えながら、施術を楽しむためのポイントを紹介します。

    保湿ケアを行う

    白髪染めによってダメージを受けた髪は、乾燥やパサつきが起こりやすくなります。トリートメントやヘアオイルなどで保湿ケアを行い、髪の状態を整えることを心がけましょう。

    カラーケア用シャンプーを使う

    染めた髪は、通常のシャンプーよりも色落ちしやすく、乾燥しやすい状態になっています。カラーケア用に作られたシャンプーを使うことで、色持ちと髪のコンディションの両方をケアしやすくなります。

    紫外線対策をする

    紫外線は、白髪染め後の髪の色落ちやダメージを進める要因の一つとされています。帽子や日傘、UVケア用のヘアスプレーなどを活用し、紫外線対策を行うことをおすすめします。

    染める間隔を空ける

    白髪染めを繰り返すほど、髪や頭皮への負担は蓄積しやすくなります。施術の間隔をあけて、髪や頭皮を休ませる期間を設けることを意識しましょう。

    よくある質問(FAQ)

    Q.
    白髪染めで抜け毛は増えますか?

    A.

    白髪染めだけでAGAや薄毛になるという科学的な根拠は確認されていません。ただし、染毛剤が頭皮に刺激を与えることはあり、頭皮環境が乱れることで一時的に抜け毛が気になる場合もあります。気になる状態が続く場合は、美容師や医療機関に相談することをおすすめします。

    Q.
    白髪染めは毛根に悪いですか?

    A.

    白髪染めは主に髪の毛(毛幹)の色素やタンパク質構造に働きかけて発色させるものであり、毛根そのものに直接作用する薬剤ではありません。ただし、薬剤が頭皮に触れることで刺激やかぶれが起こる可能性はあるため、頭皮に異常を感じた場合は使用を控え、専門家に相談してください。

    Q.
    市販と美容室ではどちらがおすすめ?

    A.

    市販の白髪染めと美容室でのカラーは、いずれも同じような薬剤(アルカリ剤・過酸化水素など)を使用していますが、美容室では頭皮の状態を確認しながら、薬剤の種類や塗布方法を調整してもらえるという違いがあります。頭皮が敏感な方や、過去にかぶれた経験がある方は、事前に相談できる美容室での施術がより安心といえるでしょう。

    Q.
    AGA治療中でも白髪染めできますか?

    A.

    白髪染めそのものがAGAの原因になるという根拠は確認されていないため、基本的にはAGA治療中でも白髪染めを楽しむことができます。頭皮の状態や治療の状況によっては配慮が必要な場合もあるため、事前に美容師や医師に相談しておくと安心です。

    Q.
    頭皮がヒリヒリしたらどうすればいい?

    A.

    染毛剤による頭皮への刺激が考えられます。まずは施術を担当した美容師に症状を伝え、必要に応じてすすぎや対応をしてもらいましょう。かゆみや赤みが強い、症状が長引く、腫れを伴うといった場合は、自己判断でケアを続けず、皮膚科などの医療機関を受診することをおすすめします。

    まとめ

    この記事のポイントを整理します。

    • 白髪染めだけでAGAや薄毛になる科学的な根拠は確認されていない
    • 白髪染めは髪や頭皮への負担になることはある
    • 切れ毛と抜け毛は異なるものであり、切れ毛を薄毛と勘違いしているケースもある
    • 白髪染めを始める年代はAGAが進行しやすい時期とも重なりやすい
    • 頭皮トラブルが続く場合は美容師や医療機関に相談しよう

      「#AGAのウソホント」シリーズでは、このほかにも身近な薄毛の噂について解説しています。あわせてご覧ください。

       

      参考文献・参考情報

      ※本記事は上記の公的機関・専門機関の情報および研究をもとに執筆しています。個別の症状や治療については、必ず医療機関にご相談ください。

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